尿素除去率(URR)・Kt/V(標準化透析量)(Daugirdasの式)算出
上記の覧すべてに値を入れないと、計算できない部分もでてきます。
↓計算ボタンを押すと、尿素除去率(URR)(%)、kt/V(標準化透析量)の覧に数値が出ます。
↓リセットボタンを押すと全ての数値が消えます。
(注)
1.標準化透析量(=Kt/V)
透析により、特に尿素などの小分子量の老廃物がどれくらい除去されたかを示す指標。
読み方は“ケーティー・オーバー・ブイ”。
2.Kt/V(Daugirdasの式)
Kt/V=-Ln(Ct/Co-0.008t)+(4-3.5Ct/Co)×△BW/(BW)
Ct:透析後BUN、Co:透析前BUN、 t:透析時間(hr)、△BW:透析中の体重減少、BW:ドライウエイト(透析後の体重)
3.尿素除去率(URR)
尿素除去率とは、透析前に存在した尿素量に対する除去された尿素量のパーセンテージである。
((Cs-Co)/Cs)×100=尿素除去率(%)
Cs:透析前BUN、Co:透析後BUN
これらの値はあくまで参考としてください。詳しいことは担当医・担当透析技師のお聞きください。
専門医コメント
多くの臨床統計の解析によって、尿素のKt/V (Kt/Vurea)を増加させることで死亡リスクが低下し、これが極端に低い透析では死亡リスクが増加することが示されています。
しかし、なかにはKt/Vureaを大きくしても、顔色も体調もよくない、透析アミロイドーシスなどの合併症に悩まされつづけている方もおられます 。
■次にあげるような問題点が、このようなことが起こる原因の一つとなっている可能性があります。
- Kt/Vureaは尿素の除去効率をみる指標であり、尿素のような小さい分子サイズの毒素の除去効率は反映するものの、分子サイズの大きい毒素の除去効率はあまり反映しない。
- 尿素のような小分子毒素の除去効率はどのダイアライザーでも大きく変わらない。このため分子の大きい毒素の除去性能が低いダイアライザーを使用した透析や短時間透析でも 血流量を高くすれば Kt/Vureaを大きくすることができる。
- この他Kt/Vureaにかかわらず透析時間が長いほど死亡リスクが低下する可能性を示す研究結果*が米国より報告されています。
以上を踏まえ、 よりよい体調の維持のためには、 Kt/Vureaのみならず全身状態や体調、顔色、合併症の有無などについて、主治医とコミュニケーションをとり、 透析時間、血流量、ダイアライザーの見直し、 透析方法の変更の必要性などについて相談されることをおすすめします。
*Saran R, et al. Longer treatment time and Slower ultrafiltration in Hemodialysis:Associations with Reduced mortality in the DOPPS. Kidney Int 2006;69:1222-8.”